30代で転職する勇気が出ないときに試してほしい5つの考え方

30代になると、給料が上がらないことや、ルーチンワークで成長を感じられなくなることなどの理由で、不安や焦りを感じることがあります。しかし、転職を検討しようにもリスクばかりが浮かんでしまい、勇気をもって新たな一歩を踏み出せない方もいるのではないでしょうか。今回は30代の方が転職で勇気がでないときに試してほしい考え方を中心に解説します。新たな人生に向けて転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

30代の転職の実情は?

30代で転職する時、自分の選択が間違っていないのか、一番気になるところです。自分の中の情報だけで考えても悶々としてしまうので、世間の転職事情を知っておくことをおすすめします。早速、30代の転職率や退職理由などの実情をご紹介していきます。

30代の転職率

株式会社マイナビの「転職動向調査2020年版」によると、2020年2月下旬の本調査では、30代男性・女性の正社員に関する転職率の推移は下記の通りです。

【30代男性】

2019年:7.3%

2018年:5.7%

2017年:4.9%

2016年:5.0%

【30代女性】

2019年:7.4%

2018年:6.6%

2017年:6.2%

2016年:5.7%

30代の男性・女性の正社員は両方とも、転職者比率が上昇傾向にあるとわかります。転職というとネガティブな印象を受けてしまいがちですが、近年は転職を前向きに検討する方が増えてきていると予想できるでしょう。

30代の転職で勇気が出ない方にとっては、転職を後押ししてくれる結果だといえます。

参考:

30代の転職理由

株式会社ビズヒッツが、30代で転職した男女203名に対して転職理由を質問した結果、上位にランクインした回答は下記の通りです。

1位:待遇や職場環境への不満(52名)

2位:スキルアップ・新しい仕事への挑戦(40名)

3位:ライフスタイルの変化(32名)

4位:人間関係(28名)

5位:解雇・倒産・業績悪化(21名)

待遇や職場に対する不満が転職理由のトップでした。また、スキルアップしたいという前向きな理由で転職をされている方も見受けられます。

参考:

勇気が出せずに転職のタイミングを逃すと・・・?

30代で転職を検討しているけれど、結局勇気が出ずに新たな一歩を踏み出せないこともありえます。転職をすることにはリスクが尽きませんが、転職をしないことによるリスクも存在します。転職のタイミングを逃してしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか。転職しなかったときのリスクを考えてみましょう。

リスク1.採用のハードルが高まる

一般的に中途採用は即戦力となる経験者を求めることが大半です。中には研修が充実している企業もあるかもしれませんが、教育して育てることを前提とした採用は、20代後半や第二新卒までと考えてよいでしょう。

したがって、選考では経験値の高い競合と勝負して内定を勝ち取らなくてはなりません。このように年代が高まるごとに採用ハードルが高まってしまいます。

管理職の経験を積んだ方や、自分のスキルによほど自信がある方でないと、求人に応募する勇気も湧きづらくなってしまいがちです。

そうなれば現在の職場環境に甘んじることになり、本来可能であった転職も実現しなくなってしまう可能性があります。

リスク2.生活環境が変化して転職の機会を失う

30代になると、結婚したり子供が生まれたりする機会もあります。独身の場合は転職して失敗したとしても、お金や時間にも余裕があり、生活上で致命傷には至らないでしょう。新たに転職活動に取り組めば問題ありません。

しかし、家族がいる場合は話が変わります。仕事を辞めざるを得なくなってしまえば、家族の生活に支障をきたしかねません。もし、子どもの学費が払えなくなってしまえば、子どもの進学の希望を叶えられなくなることもあります。

つまり、転職の判断を後回しにしていると、いつの間にか生活環境が変わり、転職する機会を失ってしまうリスクが高まっていきます。

したがって、待遇を向上させられるチャンスや、天職に出会えるチャンスを失わないように、生活環境が変化する前に転職を検討することが大切です。

30代の転職で勇気が出ないときに試してほしい考え方

30代で転職をするとき、「次の会社でうまくやっていけるだろうか?」「転職先が残業の多い過酷な職場だったらどうしよう…」などと、ネガティブな考えが浮かんでしまいがちです。

慎重に考えてしまい、転職に踏み出せない30代の方もいるのではないでしょうか。ここからは、30代の転職で勇気が出ないときに試してほしい考え方を解説していきます。

考え方1.自分の成功体験を整理する

一般的に仕事でうまくいかないときは、自分に適していない業務を行っている可能性が高いです。したがって転職先を選び間違えて苦手な職業に就いてしまうと、仕事を変えたとしても同じ失敗を繰り返すことになりかねません。

転職先での失敗が少しでも思い浮かぶのであれば、自分がこれまでうまくいった成功体験を一度あらためて整理しましょう。自分の得意分野や長所が活きる職場を探すことが重要です。

「この分野なら自信を持って取り組める」という根拠となる成功体験が見つかれば、自信を持って転職の面接で自己PRをしていけるでしょう。

考え方2.知らないことを徹底的に調べる

人間は知らないことがあると、恐怖を感じる生き物です。恐怖を感じなければ、危険な場所に行って死んでしまうかもしれません。その点をふまえると、転職に対する恐怖が転職で失敗しないように警告を発してくれているという考え方もできます。

つまり、勇気が出ないということは、そのまま転職するのは危険である可能性が高いです。希望している企業や職場、仕事に対してのリサーチが、まだまだ不十分なのかもしれません。

勇気を出して新たな一歩を踏み出すことは大切です。しかし、深く考えずに転職の決断を

下すのは無謀だといえます。不安がぬぐえるくらいまで情報収集・情報分析を行って、転職に臨むようにしましょう。

考え方3.ひとまず内定をもらう

転職をするというと会社を退職する必要がありますが、転職を目指した瞬間に会社を退職する必要はありません。会社で勤務しながら転職先を探して内定をもらうことも可能です。

転職活動をしているうちに全く内定が得られないようであれば、市場価値の観点からスキルや経験が不足している可能性があります。現在いる職場でリーダーとしての経験を積むことを目指したり、資格取得やセミナー参加で知識を身に付けたりすることも検討しましょう。

反対に内定を取得し、企業からの需要を確認できれば、それ自体が自信につながります。必然的に、次の職場で働くための勇気も湧いてくるでしょう。

考え方4.今いる職場で頼られる存在を目指す

人間関係に不満を持って転職をする方もいるでしょう。しかし厳しいかもしれませんが、会社では実力がある人が優遇される傾向にあります。経営者はあくまで利益を生み出さなければならず、優秀な人材を失いたくないからです。

したがって、多少人づきあいが苦手な人であったとしても、実力があれば人間関係が円満になる可能性は高いといえるでしょう。

転職する勇気が出ないときは、現在の人間関係について一度考えてみましょう。もしあまり良好でないのであれば、自分の実力が不足している可能性があります。会社で必要とされていることが実感できるくらいまで、目の前の仕事を極めることが大切です。

仕事を極めていくうちに、同僚や上司から必要とされるようになり、人間関係もいつの間にか良好になっていくでしょう。そのときには、自己肯定感も高まり、転職する勇気も湧きやすくなるはずです。

考え方5.今いる職場に残るリスクを明確にする

人間が行動を起こすためには動機が必要です。つまり転職をする勇気が出ないということは、動機が明確に定まっていない可能性があります。

動機を明確にするために、今いる職場に残るリスクを明確にしましょう。具体的なリスクの例を参考に挙げてみます。

・ルーチンワークばかりで毎日学べることがない

・昇格や昇給のチャンスが少ない

・退職金やボーナスがもらえない

・会社に将来性がない

・労働環境が劣悪で体調を崩してしまう可能性がある

・やる気がない人が多くて成長できない

・家庭を持てるだけの収入が確保できない

転職に対する恐怖よりも、リスクに対する恐怖が上回ったとき、転職の決断がしやすくなります。転職に踏み切れない方は、漠然と転職したいと考えるのではなく、転職したい理由を深堀することから始めてみるとよいでしょう。

終身雇用制度が崩壊し、天職を見つけやすい時代が到来

“トヨタ自動車の豊田章男社長の終身雇用に関する発言が話題を呼んでいる。13日の日本自動車工業会の会長会見で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べた。”

引用:

今までの日本は終身雇用制度が前提の社会であり、一生涯にわたって企業に尽くすことで安定した生活が保障される仕組みでした。

しかし近年は、終身雇用制の仕組みに限界が近づいており、退職金やボーナスの支給がない企業も珍しくなくなっており、大企業を筆頭に雇用制度の見直しが検討されています。

たとえば、特定の仕事に対して対価を支払うジョブ型雇用の仕組みも導入されるようになり、個人が自分の長所を活かせる仕事に打ち込める時代に変化しつつあります。

また、クラウドサービスが発達したことから、個人が企業から業務委託の形式で仕事をもらえるケースも増えてきました。

ただ、従来の考え方は根強く残り、一度入社した企業はやめるべきではないとの主張も見受けられます。そのような考え方に束縛されると、自分が本当に活躍できる職業に就けるチャンスを失いかねません。

仕事をする時間は人生の大部分を占めます。やりたくない仕事をして、長期的に我慢しながら働くことは生産的ではないでしょう。反対に自分の天職を見つけることができれば、人生の幸福度が高まるのは言うまでもありません。

30代の方は今一度この点について深く考え、転職を検討してみてはどうでしょうか?

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