勉強のやる気が出ないのはなぜ?理由やモチベーションを湧かせるコツを解説!

社会人の中には、海外出張に向けて英語の勉強をしている方や、仕事に必要な資格試験の勉強をしている方などもいるでしょう。

しかし、仕事で忙しい中で勉強のモチベーションが湧かないことがあります。たとえば、休日に時間があっても、疲れを癒すためにベッドで横になってしまったり、楽しみにしていた趣味に没頭してしまったりします。

さまざまな誘惑がある中で、勉強のやる気を出すにはどうすればよいのでしょうか。今回は勉強のやる気が出ないときの理由や、やる気を出すためのコツを解説していきます。

勉強のやる気が出ない理由

勉強のやる気を出すためには、やる気が出ない理由を知って適切な工夫を講じることが大切です。

勉強のやる気が起きなくなってしまう理由とその対策を確認していきましょう。

やる気が出ない理由1.一度にたくさん勉強しようとしている

勉強をするのであれば、たくさん時間を取って詰め込まなければ、学習効果が薄いと感じている方もいるかもしれません。

しかし、これから学習すると決めた時間が多いほど、勉強を始める前から精神的な負担が増えてしまい、勉強をする意欲がそがれてしまいがちです。

勉強のモチベーションが湧かないという方は、一度にたくさん勉強をしようとしていないか、あらためて顧みるとよいでしょう。

対策

たとえば、分厚い参考書を見るとやる気がなくなってしまうケースがあります。その場合は薄い参考書を中心に取り組んでみるとよいでしょう。

また、一度に長時間まとめて勉強しようとするとストレスがかかり、勉強に着手することが億劫になってしまいがちです。

毎日30分ずつ勉強するように、勉強時間を小分けにすることで、やる気を下げづらくなります。

30分ですら長く感じるという方は、5分でもかまいません。通勤や仕事の休憩時間などの時間に少し勉強するだけでも、用語の意味を学んだり、問題を解いたりすることはできます。

勉強が重荷になってしまっている方は、机に座る必要もありません。まずは隙間時間を活用して、少しずつ勉強をする習慣をつけるようにしましょう。

やる気が出ない理由2.勉強する内容が難しすぎる

勉強する量だけでなく、勉強する内容によってもやる気が左右されます。たとえば、勉強する内容が難しすぎる場合です。

難しい内容を学習するとき、参考書を何度読んでも理解できず、時間だけが過ぎ去ってしまったという経験はないでしょうか。

時間が無駄に失われてしまい、勉強の成果が得られません。せっかく時間を割いたのに、有効活用できなければストレスを感じてしまいます。

勉強をする前からやる気が出ないということは、学習する内容が自分にとって難しいことを、自らが直感的に察知しているのかもしれません。

対策

難しいと感じている場合は、わかりやすい参考書に切り替えるのがおすすめです。たとえば、文字ばかりの参考書を読むのは苦痛だけれど、図やイラストが多い参考書を読むのは苦痛を感じないことがあります。

最近では、イラストや図解が豊富な参考書だけでなく、マンガによって各テーマを学べる書籍もあります。眺めているだけでも、学習内容についての理解が深まるから便利です。

このような書籍で一通り学習テーマの概要を把握すれば、今までわからなかった内容もわかりやすくなります。

そもそも書籍を読むこと自体が嫌いな方もいるかもしれません。そのような方は書籍ではなく学習内容に関する動画を視聴するというのもおすすめです。

最近ではYouTubeでさまざまなテーマに関する動画が投稿されています。勉強のやる気が出ないときは、学習に関する関連ワードを気楽な気持ちで検索してみるとよいかもしれません。

やる気が出ない理由3.睡眠時間が足りていない

勉強を始めても集中力が続かず、意欲が下がってしまうケースもあるでしょう。厚生労働省によると、睡眠時間の不足が集中力の低下に関連していることがわかっています。

“睡眠時間が不足していたり、不眠症のため寝床に就いても眠れなかったりして、睡眠による休養感が得られなくなると、日中の注意力や集中力の低下、頭痛やその他のからだの痛みや消化器系の不調などが現れ、意欲が低下することが分かっています。”

引用:健康づくりのための睡眠指針 2014(厚生労働省)

普段は勉強が苦でないのにやる気が出ない場合は、睡眠不足に陥っていないかどうか生活習慣から見直してみましょう。

対策

対策として、まずは食生活の見直しが必要です。たとえば、食べ物を消化しきれていない状態で寝てしまうと、睡眠中に消化器官が働いてしまい、睡眠の質が下がってしまいます。

心当たりがある方は、就寝する前に食事をしないようにしてみましょう。目安として、食後から3時間以上の時間を空けて眠るのがよいといわれています。

また、夜にブルーライトを浴びることも睡眠の質を下げる原因です。睡眠ホルモンといわれるメラトニンの分泌が減り、脳が昼間だと勘違いしてしまいます。

参考:ブルーライトが睡眠に与える影響とは?!(文部科学省後援健康管理能力検定)

勉強のモチベーションを高める方法

ここまで勉強のモチベーションが湧かない理由と対策を紹介しました。適切に対策してもやる気が湧かないこともあるかもしれません。そのようなときに試してほしい勉強のやる気を引き出す方法をご紹介します。

やる気を出す方法1.少しだけ勉強を始める

やる気がないときは、ひとまず少しだけ勉強を始めてみてください。問題を1問解くのでもよいし、2~3個の英単語を覚えるだけでもよいです。

不思議なことに、少しだけ勉強を始めるとギアが入り、そのまま勉強を継続することができます。

物理学では慣性の法則という考えがあります。

静止している物体は静止した状態を維持し、運動している物体は等速度運動を維持するということを示した法則です。つまり物体に力を与えないと、物体は運動を始めません。

勉強の場合も同じです。勉強を始める前にはスイッチを入れる必要があります。一度スイッチが入れば、同じペースで勉強を進めていけます。

したがって、勉強のモチベーションが湧かないときは慣性の法則を思い出し、とにかく学習のスタートを切ることを意識しましょう。

やる気を出す方法2.行動するイメージを湧かせる

運動の開始や持続、コントロールをしている脳の神経系の一部として、線条体の存在が知られています。線条体が活性化すると意欲を引き出すことが可能です。

線条体は行動と快感が結合することで活性化するので、「やろう」と思っただけでは活性化しません。活性化させるのに効果的な方法が、これからやるべきことを具体的にイメージすることです。

たとえば、ベッドから起き上がる→机に座る→参考書を開く→覚えることを探す→ノートを開く→必要なことをペンで書き写すといった一連の流れをイメージします。

具体的なイメージによって、筋肉に命令を出す「運動野」や、運動計画を構築する「前運動野」が活性化し、関連する線条体まで活性化していきます。

勉強のやる気が起きないときは、勉強をするまでの流れを一度思い浮かべてみるとよいでしょう。

やる気を出す方法3.他者と一緒に勉強する

1人で勉強をするときは、やる気を自分でコントロールしなければなりません。しかし、他者と勉強をすることで、勉強を始めるきっかけをつくりやすくなります。

たとえば、定期的に友人や同僚と一緒に勉強する関係を築いておけば、休日に勉強に誘われる可能性も高まります。

応用的な考えとして、SNSで勉強仲間のコミュニティーを作るのもよいかもしれません。

SNSで毎日勉強したことを各自が報告する仕組みを作っておけば、勉強をさぼっていることもバレてしまいます。また、友人や同僚が勉強に向けて取り組んでいる姿から競争意識が芽生え、やる気が高まる可能性もあります。

身近に勉強のやる気が出ないと悩んでいる友人や同僚がいたら、一度誘ってみるとよいでしょう。

勉強のやる気を下げるアンダーマイニング効果に注意!

学校で良い成績を取った子どもに対して、欲しいもの購入してあげる親御さんもいることでしょう。

子どもは欲しいものを買ってもらえるというメリットによって、勉強へのモチベーションを湧かせることができます。

いわゆる外発的動機付けです。人間や動物は、水や食料、金銭といった外的報酬を得るための行動を強化する習性があります。知らず知らずのうちに親御さんは外発的動機付けによって、子どもの勉強意欲をコントロールしているのかもしれません。

しかし、外発的動機付けには注意が必要です。というのもの、人間は外発的動機付けによらずとも、楽しみを見出して行動することもできるからです。

にもかかわらず外的な報酬を目標とすると、内発的動機付けが低下してしまうことがわかっています。

このことをアンダーマイニング効果といいます。行動そのものの面白さを見いだせなくなり、報酬がなければ行動を起こせなくなってしまうのです。

たとえば、資格取得のために勉強をして、資格手当を1万円もらうことを目標にしたとします。すると、学習目標が金銭報酬に切り替わってしまい、資格のテーマを学習する楽しさが失われてしまうリスクがあります。

したがって、すでに興味を持って学んでいることがあれば、外的な報酬やメリットにとらわれることなく、純粋に学びを楽しむ姿勢も大切だと覚えておきましょう。

どうしても勉強のやる気が起きないときは?

以上、勉強のやる気が出ないときの理由や対策、やる気を下げてしまう注意点などを解説しました。少しの考え方を変えるだけで簡単に取り組むことができ、いずれもやる気が出てきそうな対策・方法だとおわかりいただけたのではないでしょうか。

ただ、考え方を変えてもどうしてもやる気が起きないというケースがあるのも事実です。そうでなければ、たくさんの人が「やる気が出ない・・・」と、ため息をつくこともなくなるでしょう。

人間は行動したあとにやる気ホルモンを引き出す性質を持っているので、勉強を始めてもやる気が湧かないのであれば、目的そのものが自分に合っていない可能性があります。

人間は人生経験が浅いと、自分が好きだと思っていることを勘違いしてしまうこともあります。本当は好きではないのに、周囲の目を気にして、好きなふりをしている方もいるかもしれません。

中には、今まで長期的に学んできたことが理由で、今更辞めることはできないと感じ、苦手なことを学び続けている方もいるかもしれません。

そのようなときは、現在勉強していることが本当に自分に必要なのか、あらためて考え直す必要があります。学習していることが自分に必要がないとわかったら、本当に興味が湧く分野を改めて探して、心機一転勉強してみてください。

 

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