潜在意識で相手の気持ちが伝わってくる?胡散臭い!?好転反応で嫌なことが起こる理由などを解説

私たちが普段生活を送るうえで、潜在意識について深く考えなくても、不自由なく過ごせます。しかし、人生をよい方向に進めていくには、潜在意識に目を向けることが大切だという見方があります。

ただ、潜在意識は視覚的に把握できません。潜在意識は水面下で繋がっているなどということを聞いても、「なんだか胡散臭い…」と思ってしまう方もいるかもしれません。

今回は、あらためて潜在意識の意味や世間の考え方、関連知識などを解説していきます。潜在意識に関する好転反応や、潜在意識の生かし方などにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも意識とは?

「〇〇さんが意識を取り戻しました!」

刑事ドラマや医療ドラマでは、トラブルに巻き込まれた人や、病気が悪化してしまった人が、意識を取り戻すというシーンがしばしば流れますよね。

このように意識という言葉は当たり前のように使われていますが、その意味を深く考えてみるとさまざまな発見があります。

人間の意識は、顕在意識と潜在意識の2種類に分かれています。それぞれの意識について考えてみましょう。

種類1.顕在意識

顕在意識とは、目覚めているときに絶えず活動している意識です。心の中で自覚できる意識だといえばわかりやすいでしょうか。

工事現場で鳴り響く騒音を聞いたときにうるさいと感じる気持ちや、昨夜食べた料理についてまた食べたいと思う気持ちなど、例は際限なく挙げられます。

種類2.潜在意識

潜在意識とは、活動していることが自覚されない意識です。

たとえば、ボランティア活動に誘われたときに、「人の役に立てるって素晴らしい!」と思う方もいれば、「お金がもらえないのなら面倒だな…」と思う方もいます。このときの浮かび上がる感情は瞬時に発生するので、コントロールできるわけではないとわかりま

す。

したがって、潜在意識は無意識のレベルで、私たちの感性を支配している意識だと考えられます。

顕在意識と潜在意識の関係

氷山の一角という言葉を聞いたことがあるかもしれません。物事のごく一部だけが外に現れていることをあらわしています。氷山が見えているのはほんの一部で、見えていない部分の割合が高いことに由来があります。

一般的に、顕在意識と潜在意識の関係も、海に浮かぶ氷山に見立てられることが多いです。

私たちが使う顕在意識は、心の中でわずか3~10%だといわれており、潜在意識のほうが心に占める割合は大きいと知られています。

中には、潜在意識をトレーニングすることで、人生を劇的に変えていけると考えるメンタルトレーナーも少なくありません。

潜在意識は胡散臭い?

潜在意識は視覚的には見えるものではありません。潜在意識に着目すれば人生が変わるという見方を聞いて、胡散臭いと感じる方もいることでしょう。

インストラクターの養成や企業研修の事業を展開する一般社団法人国際メンタルイノベーション協会は、潜在意識に対して一つの興味深い見解を示しています。

“ジョブズは何をしたか。特筆したいのは、周囲から「自己中心的だ」「気難しい」と言われながらも、常に目指す成功をする前から、すでに成功したかのように振る舞っていたことです。ジョブズが潜在意識を活用しようと、意図してそうしたのかどうかは定かではありません。しかし、ジョブズのこの行動は、明らかに潜在意識を活用することに通じるものです。ジョブズのビッグな成功は、潜在意識と無縁のものではなかったはずだ、と私達は確信しています。”

引用:vol.13スティーブ・ジョブスと潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】(一般社団法人国際メンタルイノベーション協会)

スティーブ・ジョブスは、アップル社を創業し、iPhoneやiPadを誕生させた米国の実業家です。堂々と製品をプレゼンテーションする姿は、ビジネスマンであれば脳裏に焼きついているのではないでしょうか。

スティーブ・ジョブスの名言もいくつかご紹介しましょう。

“一番大切なのは、心の声や直感に従う勇気を持つこと。”

“あなたはすでに、自由の身だ。心に従わない理由はない。“

引用:彼の知らない「今日」を、生きるあなたへ。スティーブ・ジョブス【8つの名言】(NEW STANDARD株式会社)

スティーブ・ジョブスは、心や直感などを大切にしていることがわかります。心や直感というのは目に見えない存在であり、ある意味で潜在意識として読み替えても違和感はないのではないでしょうか。

たしかに私たちは人生において就職やビジネス、結婚などのあらゆるシーンで膨大な量の決断を迫られます。

考え抜いて下した判断が失敗してしまうことや、成功者のアドバイスをもとに下した判断が失敗してしまうことも少なくありません。その一方で、深く考えずに自分の直感を信じて下した判断が成功の要因となることがあります。

おそらく、自分が無意識に積み重ねてきた情報や経験などが潜在意識に刷り込まれ、重要な局面で瞬時の判断という形で現れているともいえるでしょう。

そのように考えると、潜在意識をうまく活かす視点を持つことは、人生を良い方向に進めていくのに重要だといえます。

潜在意識を書き換える方法

潜在意識の重要性がわかっても、潜在意識を書き換える方法がなければ意味はありませんよね。潜在意識を書き換える方法として、アファメーションという考え方があると知られています。

アファメーションとは

アファメーションとは、英語でaffirmationとあらわされ、肯定や断言、宣言などを意味する言葉です。

人間は日常生活を送るうえで、幸せになりたい、お金持ちになりたい、仕事で成功したいなど、さまざまな願望を抱きます。しかし、表面的にはそう思っていても、心のどこかでは「実際は難しいよね…」と思ってしまいがちです。

そこで、アファメーションによって潜在意識に働きかけ、思い描いた理想の自分に近づけていく方法が注目されています。

アファメーションでは、自分の夢や希望を叶ったように言語化します。たとえば、「~したい」「~になる」という言葉ではなく、「~になった」「~です」というフレーズを用いるのです。

具体的には、「次の商談を成功させたい」と言語化するのではなく、「次の商談は成功した」と言語化します。このように言い換えるだけでも、ポジティブな印象が増加したように感じるのではないでしょうか。

アファメーションのコツ

自分に肯定的な言葉を投げかけるという行為は努力次第で実行できます。

ただ、私たちの心は常に揺れ動きます。ポジティブな考えになったと思ったら、いつのまにかネガティブな感情が浮かんできてしまうという経験は多いのではないでしょうか。

したがって、アファメーションの効果が現れないから、すぐに断念してしまう方もいるかもしれません。

ただ、継続してアファメーションを行うことで徐々に否定的な感情が減っていくことが知られています。顕在意識に惑わされなくなるまで、根気よく継続していくことが大切です。

また、就寝前にアファメーションを行うと潜在意識に刷り込まれやすいようです。日常生活にぜひアファメーションの習慣を取り入れてみてはどうでしょうか。

潜在意識の変化にともなう好転反応とは?

好転反応とは、良い効果が得られる前兆として見受けられる悪い反応です。そう聞くと、「良薬は口に苦し」という言葉を思い浮かべた方もいるのではないかと思います。

潜在意識のトレーニングをしているときも、好転反応が生じるという不安を持つ方もいるかもしれません。

その点、好転反応は潜在意識が変化している前兆だというとらえ方もできます。というのも人間の脳は、変化を嫌なことだととらえるからです。良い変化であっても脳にとってはストレスなので、なるべく変化が起きないように抵抗します。

たとえば、恋愛から結婚のステージに移行するときを考えればわかりやすいのではないでしょうか。恋愛と違って結婚では、家を買ったり、子どもを育てたり、お互いの親族と関係を構築したりしなければなりません。人によっては大きな変化であり、多大なストレスです。

結婚相手に借金があったり、親せきに性格が悪い人がいるとわかったりすれば、落ち込んでしまうこともあるでしょう。したがって、潜在意識のトレーニングをするときには、常にプラス思考でいる必要はないということは、理解しておく必要があります。

ただし健康食品の分野では、好転反応には科学的根拠はないともいわれています。好転反応があるから必ず良い結果が得られるわけではないことも知っておきましょう。

潜在意識の生かし方

私たちの潜在意識は、表面的な言葉のやり取りだけでなく、非言語レベルの水面下で情報交換しているといいます。

そのことに関連している言葉がノンバーバルコミュニケーションでしょう。いわゆる非言語コミュニケーションであり、表情や声のトーン、ジェスチャーなど人間の五感を通して相手に影響を与えます。

表情や声、ジェスチャーなどは無意識に変化してしまうものなので、ある意味で相手の本来の気持ちを理解するのに役立つといえます。

たとえば、部下に仕事を任せるときに上司が段取りを細かく伝えたとしましょう。

その結果、部下が自信なさげに小さな声で「任せてください」と言ったとすれば、言葉とは裏腹に「本当に任せてよいのだろうか?」と思ってしまいますよね。このことは相手の不安な気持ちが伝わってくるからにほかならないでしょう。

このように潜在意識の存在を考えれば、逆に相手の無意識に働きかけて好印象を与えることもできる可能性があると期待できます。

たとえば、人間は好意を寄せられると、無意識レベルで好意を返さなければならないと思ってしまう性質があり、その原理は「好意の返報性」といわれています。反対に自分が相手に否定的な感情を持ってしまえば、相手も同じ気持ちを持ってしまうということです。

したがって、相手に好印象を与えるためには、シンプルに笑顔を見せることが重要だといえます。ビジネスの商談や就活中の面接で良い結果を得たいのであれば、自然な笑顔を忘れないようにするとよいでしょう。

“顕在意識”に振り回されるのではなく“潜在意識”に働きかけよう!

以上、潜在意識の意味や世間における考え方、生かし方などについて解説しました。潜在意識はスピリチュアルで胡散臭いと感じていた人も、興味を持っていただくことができたのではないでしょうか。

ネガティブな言葉を発し続けると、どんどん気持ちが塞がっていき、なかなか抜け出せなくなってしまいがちです。

「なんだか最近うまくいっていないな…」と感じたときは、顕在意識に振り回されるのではなく、潜在意識に働きかけるアファメーションを一度試してみてはいかがでしょうか。

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