30代で人生をやり直したいと思ったときに、資格の取得が思い浮かぶ方もいるでしょう。しかし、どのような資格を取得すればよいのか迷ってしまいがちですよね。
今回は、30代で人生をやり直したい方に向けて、一度検討してほしい資格をピックアップしてみました。新しい目標を見つけて、心機一転資格の勉強に取り組んでみてくださいね。
30代で人生をやり直すのに資格が大切な理由
「資格を取得したからって、人生がそう簡単に変わるわけがない…」
このように後ろ向きな考え方を持っている方もいるかもしれません。
たしかに、資格を取得しても転職が必ず成功する保証はありません。取得した資格を評価していない企業であれば、給料も上がらないでしょう。
しかし、資格を取得するというチャレンジは、自分の人生と向き合う行為です。資格を取得するときは、世の中で必要とされているスキルや知識などを考えて、受験を検討します。
もちろん、考え抜いたうえで取得した資格が役に立たないこともありえます。しかし、何事も失敗はつきものです。資格が役に立たなかったことがわかっただけでも前進です。
“私たちの最大の弱点は、諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう1回だけ試してみることだ”
引用:トーマス・エジソン「失敗すればするほど、我々は成功に近づいている」(ニッポン放送)
電球や映写機などの発明で知られるトーマス・エジソンの名言です。
エジソンの考え方にもとづくのであれば、資格が役に立たなかったのであれば、また別の資格にチャレンジすればよいことになります。何度も繰り返していくうちに、本当に自分に向いている職業や資格も見つかってくるでしょう。
30代で人生をやり直すために、あらためて資格の取得に踏み出してみませんか?
人生をやり直したい30代に検討してほしい資格
人生をやり直したい30代に検討してほしい資格をピックアップしました。気になった資格があれば、ぜひ取得を検討してみてください。
資格1.宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、不動産売買や賃貸物件のあっせんに際して、法律の専門知識にもとづき顧客に土地や建物の重要事項を説明する職種です。
宅地建物取引業者は、事務所の規模や業務内容などをふまえて、国土交通省例で定める数の宅地建物取引士を配置しなければなりません。土地や建物を扱う業界では、宅建の有資格者を未経験でも採用する企業が多いといわれています。
“不動産業界未経験で30代前半男で宅建取得すれば仕事ありますか? 資格取得できてもやはり実務経験ないと難しいでしょうか?”
“ありますよ! 30過ぎの未経験で宅建持ちの人でも入れる不動産会社は地場の不動産仲介会社なら割と簡単に入社できますね。”
引用:しごとカタログ(YAHOO!JAPAN)
世間でも宅建の資格取得に迷っている30代の方が見受けられますが、実際に未経験でも宅建の資格が役立つという回答もありました。
また、不動産会社では宅建士に対して、月1~3万円ほどの資格手当を支給することがあります。そのほか、宅建は独立開業を目指すときに役立つ資格でもあるので、働き方そのものを変える可能性も秘めています。
宅建試験の受験には年齢制限はありません。30代でも問題なく受験できます。法律や独立開業、資格手当に少しでも興味がある方は、取得を検討してみるとよいでしょう。
参考:宅建試験の概要(一般財団法人不動産適正取引推進機構)
資格2.第三種電気主任技術者試験
30代を過ぎると、一定のキャリアやスキルを持っていなければ、転職が厳しくなります。その点、キャリアやスキルがなくても転職しやすい業界が設備業界です。
設備の点検やメンテナンスなどを行う仕事が基本ですが、点検や清掃などの単純作業も含まれるので、未経験でも働きやすい傾向になっています。
そんな設備業界で特に優遇されている資格が、第三種電気主任技術者試験です。電気設備の工事・維持・運用に関する保安監督をするための資格です。
“事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、主務省令で定めるところにより、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、主任技術者を選任しなければならない。”
引用:電気事業法第四十三条(e-Govポータル)
電気設備の維持管理では、電気主任技術者の選任が必要です。しかし、第三種電気主任技術者の取得難易度はとても高いことから、事業所としては人材の獲得が難しい傾向です。
そのため、転職の際に取得しているだけで、内定の確率が高まります。内定後は、必然的に管理職候補としても働けるので、うまくいけば年収も大幅に高まる可能性もあるでしょう。電気に興味がある方や、理系の知識がある方であれば、ぜひ取得を検討してみてください。
参考:第三種電気主任技術者試験(一般財団法人電気技術者試験センター)
資格3.Pythonエンジニア認定試験
会社に長年勤めていても、いっこうに給料があがらない仕事もあります。その点から、30代で給与の高い業界へ転職を検討している方もいるでしょう。
近年は、IT化がますます進み、AI(人工知能)によって便利なサービスが展開される時代がやってきました。それにともないAIエンジニアやAIアナリストなどのAI人材の需要が急増しています。
“AI人材の求人情報100件を調査したところ、平均年収は約651万円となりました。また、職種別ではAIエンジニアは約666万円、AIアナリストは約639万円となり、民間の事業所における年間給与の平均420.4万円を大きく上回る結果となりました。”
引用:AI 人材 求人レポート(ディップ株式会社)
求人情報サイトを運営するディップ株式会社の「AI 人材 求人レポート」によると、AI人材の求人情報を分析した結果、「Python」と呼ばれるプログラミング言語に需要があることも判明しています。
このような背景をふまえて検討したいのがPythonエンジニア認定試験です。Pythonエンジニア認定試験は、汎用プログラミング言語であるPythonの専門知識を評価するための試験として知られています。
試験方式はコンピューター上で実施するCBT形式です。問題数は40問で、出題形式は選択式となっています。
Pythonを学ぶきっかけとしても適しているので、AI人材を目指したい方は受験を検討してみるとよいでしょう。
参考:Pythonエンジニア認定試験(OdysseyCBT)
30代が資格を取得するときの注意点
資格の勉強をスタートして後悔するケースも少なくありません。30代の方が資格を取得するときの注意点を2つ解説します。
注意点1.資格の取得が目的になってしまう
資格の取得は、給料を高めたり、転職の武器にしたりするなど、現在の状況を変えるために有効な手段となります。しかし、資格を取得する際には注意点があります。
たとえば、資格をたくさん取得することが目的になってしまうことがあります。
転職活動をするうえでは、関係のない仕事に対する資格を取得していると、別のことに興味があるのではないかと疑われてしまいます。資格を取得した本人としても、どの業界に進むべきか迷いが生じてしまい、人生の方向性が定まりにくくなってしまうこともあります。
また、資格を取得するときのコストは意外とばかになりません。受験費用や講座費用、書籍費用など、さまざまなコストが発生します。簡単すぎる資格を取得しても、世間の評価が低くて、あまり役に立たなかったというケースは珍しくありません。
考えなしに資格を取得し続けていると、いつの間にか貯金が大幅に減ってしまうという事態にもなりかねません。
目的を定めて必要性を吟味してから、資格を取得するようにしましょう。
注意点2.資格の取得に向けて仕事を辞めてしまう
人生をやり直すために資格を取得しようと、仕事を辞めてしまう方も少なくありません。
しかし、仕事を辞めてから資格を取得するリスクは非常に高いです。仮に仕事を辞めてから資格を勉強すると、収入源がない状態で生活費が発生します。また、前年度の年収に対して健康保険料や住民税などの税金も支払わなければなりません。家族を養っているので
あれば、自分だけではなく配偶者や子供にも負担を強いることになります。
もし無計画に仕事を辞めてしまったのであれば、生活のスケジュールが崩れて資格の勉強にも集中できなくなってしまうでしょう。
したがって、30代の方が資格の取得を目指す場合は、会社を辞めずに勉強をスタートするのが無難です。
たとえば、トータルで500時間ほどの勉強で取得できる資格があったとしましょう。仕事をしながら毎日1時間勉強していけば、理論上は1年半ほどで取得できます。
つまり、極端に難易度の高い資格試験でない限り、コツコツ勉強を継続していけば、仕事を辞めなくても試験に合格できる場合があります。
仮に資格が転職に役立たなかったとしても、仕事を継続していれば収入が途絶えることはありません。そこから新たに人生の方向性を考え直せばよいです。資格の取得を理由に退職を検討する場合は、慎重になりすぎるくらいの姿勢が大切だといえるでしょう。
30代ならではの人生経験を活かして勉強のやり直しを!
以上、30代が人生をやり直しするためには、資格の取得が役立つことをお伝えしました。具体的な資格を知って、挑戦してみたくなった方もいたのではないでしょうか。
ただ、今まで勉強に対して苦手意識がある方であれば、そもそも資格の取得に挫折してしまうのではないかと不安を感じるかもしれません。
しかし、30代の方はこれまでたくさんの人生経験を積んでいます。仕事で専門用語を覚えたり、日常的に社会の制度を理解したりしているはずです。
小学生や高校生の頃などと比べて、学ぶ意義について身をもって知っています。興味の幅も広がっており、目の前の知識を吸収しやすくなっている可能性が高いです。
30代ならではの人生経験を活かして、あらためて資格の取得にチャレンジしてみてくださいね。
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